主訴:左上前歯と犬歯の咬み合わせが逆。
   歯並びが全体的に悪いこと
診断:歯の過大と上あごの狭窄よる叢生症例で下顎左右
   第一大臼歯の欠損とこれによる下顎第二大臼歯の
   近心傾斜と全顎での歯周疾患とはぐきの退縮を伴う
治療:1.上顎第一小臼歯を抜歯にて機能的咬合の確立
   2.下顎第二大臼歯の直立
   3.咬み合わせを浅くして、前歯を後退する
年齢:初診時57歳 治療完了時59歳

抜歯部位 上顎左右第一小臼歯 治療期間:約1年3か月

リスクと副作用:
   1 歯が移動し始める時に食物を咬むと痛くて咬めな
    い時期が数日から1週間ほどあります。しかし、
    途中から痛みはなくなりますのでご安心下さい。
   2.まれに歯根の先端部が吸収して根の長さが短く
    なったり、歯茎が下がってしまう事があります。
   3.歯ブラシによる清掃が不十分な場合は装着した
    矯正装置の周囲の歯の表面が虫歯になったり、白
    く白濁する場合があります。

費用:概算 約80万円(消費税別) 詳細は
   別ページ(費用のお知らせ)を参照して下さい。


患者さんの矯正歯科治療体験記は医療機関の広告規制により、掲載できなくなりました。ひろこさん、せっかく書いていただきたのに、ゴメンなさい。

  グットスマイル
「ひろこ」さん 57歳+a
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ひろこさんの治療について
 
 最初に診せていただいた時の状態は、歯並びが悪く歯周疾患のため、ハグキが短くなっていました。
 歯周疾患は歯を支えている歯の周囲の歯槽骨が炎症により、徐々に減ってしまう疾患です。従って、この病気があると、歯の移動が困難になったり、歯の移動の途中で保存不可能な歯が出て来る可能性があります。
 ひろこさんの場合は、この歯周疾患がありましたが、上の小臼歯2本を抜歯しなくては、上下の咬み合わせが作れなかったので、治療開始には細心の注意が必要でした。
 歯周疾患の方は清田みどり野歯科の先生にお願いして、
2週間に一度のチェックを行っていただいて、常に良い
状態を維持していただきました。
 そして、ひろこさんの「キレイな歯並び」に対する熱意
と几帳面さのおかげで、最初に計画した治療目標がほぼ
全てクリアして満足の行く咬み合わせを得る事ができました。

 今回はこのHPに掲載させていただき、心より感謝申し上げます。「もう年だし・・・」「歯周病だし・・」と
同じような症状であきらめている方も勇気と希望を持って、治療を開始することができると思います・
 現在、動的治療終了後約3年を経過して、リテーナー
(保定装置)も就寝時のみとなって、快適に暮らされておおります。また、現在、歯のホワイトニング中です。
 秋までには、白い歯でさらに素晴らしい笑顔を拝見できることを楽しみにしております。
 最初の状態
 左上の歯が内側へ入り込んで、上の前歯が左へズレテいます。下の奥歯が左右とも欠損しているので、奥歯もうまく咬んでいません。
下の奥歯は前方へ傾斜していました。
 下は歯を抜かないでできましたが、上は犬歯の後ろの第一小臼歯を抜歯しなければなりませんでした。
 抜歯してマルチブラケットをセットしました。非常に柔らかいニッケルチタン系のワイヤーから、ゆっくりと移動開始しています。
徐々に太いワイヤーに変えて行きます。この写真は装置装着後3か月のものです。前歯が並んできました。前方に倒れていた下の奥歯も起こしています。
装置装着から6か月目。上の犬歯は特殊なゴムで後方へ移動して、抜歯した空隙は徐々に閉鎖されてきました。上下の前歯の中央もおおむね一致してきています。
少し固いワイヤーに変更して、咬み合わせを浅くしながら、歯列弓のゆがみを修整しています。下の歯のわずかなスペースも閉鎖します。ここまでで、約8か月目です。
約10か月で仕上げに入りました。強くあたる部分がなく、均等になるように調整します。
治療開始から1年3か月でマルチブラケット装置を撤去しました。歯はゆっくり移動しましたが、予約のキャンセルが皆無のため、早く治療が終了しました
前歯の咬み合わせも浅くして、中心も一致し、良い感じの咬み合わせになりました。「後戻り」を防止するため、歯の裏には固定式のリテーナーが装着されています。
動的治療終了後2年3か月の写真です。咬み合わせにも全く問題がなく、歯周組織も非常に安定した良い状態が得られました。
上の固定式のリテーナーは撤去して、取り外しのできる、タイプのものへ変更し、就寝時のみ使用していただいております。